こんにちは。かわあつです。
今日は、キャリアコンサルタントの勉強の一環で
少し、「発達理論」についてまとめたいと思います。
発達理論については、覚えるのが難しく、
苦手だなと思う人が多いと思います(私もそうです💦)
体系的そしてキーワードを結び付けてご覧いただければ幸いです。
キャリコン受験生以外の人も
ご自身のキャリアについて理解しやすくなりますので
知っておいて損はないですよ。
それではまいりましょう。
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人の成長・発達課題・社会的観点から

ハヴィガースト(人の成長段階における課題)
「発達段階には、そこで達成しておくと
その後の発達が順調に進むが、達成に失敗すると
その後の発達に支障を来す可能性がある」という課題
ハヴィガーストの課題は1930年代のアメリカの中流家庭を想定している。
発達段階 | 年齢 | 発達課題 |
乳幼児期 | 0-6 | 歩く・食べる・話す・性の違いの学習・排泄習慣等々 |
児童期 | 6-12 | 身体的技能・友達と仲良く・読み書き計算・道徳性 |
青年期 | 12-18 | 職業の選択および準備など 9つの課題 |
壮年(初期) | 18-30 | 配偶者の選択・家庭生活・養育・就職など |
中年期 | 30-60 | 市民的社会的責任・老年への両親への適応など |
老年期 | 60- | 肉体の変化、健康の衰退・引退と減収への適応など |
特に大事なのでは「青年期」。職業の選択など自立や自律で大切な時期
エリクソン(心理・社会的発達理論)
フロイトの生物主義的な視点に、
心理・社会的要因を加えた。
達成すべき課題と
達成できなかった場合に陥る「危機」
の両面を大切にした。
発達段階 | 心理・社会的危機 | keyword |
1.乳児期 | 基本的信頼 VS 基本的不信 | スキンシップ |
2.幼児期前半 | 自律 VS 恥・疑惑 | 自信 |
3.幼児期後半 | 自発性・自主性 VS 罪悪感 | 自発的行動 |
4.学齢期(児童/学童期) | 勤勉性 VS 劣等感 | やれば出来る!! |
5.思春期~青年期 | 自己⁽我⁾同一性 VS 拡散・混乱 | 私ハ誰?モラトリアム |
6.前成人期 | 親密性 VS 孤独 | 相手の存在を愛する |
7.成人期(壮年期) | 世代性(生殖性) VS 停滞 | 他者の成長を助ける |
8.老年期 | 統合 VS 絶望 | 今までの人生を肯定 |
・危機は経験・・・悪いことではない。学べば良い
・8つの段階は覚える
・自己同一性(アイデンティティ)は青年期のみの課題ではない。
マーシャ(アイデンディティの形成具合を分類・整理)
「自我同一性地位(アイディンティティ・ステータス)」を考案した。
(1)アイデンティティ達成:危機を体験し、その葛藤の中で自分なりの答えを見出して生き方、価値観を形成し、それに基づいて行動している状態。
(2)モラトリアム:危機を体験している最中であり、迷いながら自分が傾倒できるものを探している状態。
(3)早期完了:なんの疑問もなく両親や権威の考え方、価値観をそのまま受け入れ、それに基づいて行動している状態。(権威受容ともいう)
(4)アイデンティティ拡散:傾倒すべきものを全く持たず、自分の生き方がわからない状態。
「心理臨床大辞典」より
青年期の同一性プロセスも頭にいれておきましょう。
1)脱構成化 2)探求と再構成化 3)強化
職業発達の観点から

ギンズバーグ(職業選択の発達理論を提唱:繰り返し!!)
職業選択には、一定の年月を通じて発達過程
(発達的キャリア・デベロップメント)が
見られることに着目し、それを理論化した
最初の人物がギンズバーグである。
考え方の変化
1950年代(訂正前) | 1)職業選択は、特に青年期で一般に10年以上かかる |
2)そのプロセスは非可逆的である。 | |
3)そのプロセスは個人の欲求と現実の妥協である。 | |
1972年(訂正後) | 1)職業選択は、「生涯」にわたる。 |
2)選択のプロセスは逆もどり可能(絶対的ではない) | |
3)選択は個人的要因と現実的要因の最適化のプロセス |
キャリア・ディベロップメントの3段階
期間 | 年代 | 特徴 |
1.空想期 | 児童(0~11) | 遊びから仕事の概念を知る・夢をもつ |
2.試行期 | 青年(11~17) | 4つのステージ(興味・能力・価値観・過渡期) |
3.現実期 | 中青年(17~20前半) | 3つのステージ(探索・結晶(具体)・特殊(明確⁾ |
1950年代と1972年に考え方を途中で修正していることに注目!!
スーパー(自己概念を中心とした職業的発達段階)
スーパーは、ハヴィガーストの発達課題、
ギンズバーグの発達理論などの過去の発達理論を
網羅的に考察・整理し、
14の命題を示した。
今回は命題5の、
「ライフステージ(ライフスパン)」を取り上げます
「時間軸」で職業選択の段階を示しており、
直線的で後戻りはないとしています。
発達段階 | 時期 | キーワード |
成長 | ~14 | 仕事への興味・あこがれ |
探索 | 15~24 | 試行錯誤・職業選択 |
確立 | 25~44 | 専門性、自分の能力適正を活かす |
維持 | 45~64 | 責任・自己実現・保持 |
解放(下降) | 65~ | 引退・地域・余暇 |
5段階の一連のステージを「マキシ・サイクル」と呼ぶ
人は多くの種類の職業に対して適合性を示す。
自己概念を具現化(自分らしく働いているか?)できれば
仕事の満足は得られる。
人はパーソナリティ(欲求・価値観・興味・特性・自己概念)
および能力に違いがある。
ライフサイクルの観点から

レビンソンの過渡期(人生の四季~皆にあるもの)
レビンソンは、ユングの理論をもとに、
人生のライフサイクルを「四季」に例えて説明している。
各発達期は約25年ほど続き、次の段階に移行するときに
4~5年(時には6年)かかると説明しています。
この4~5年の移行期を
「過渡期(トランジション)」と言われています。
発達期 | 過渡期 | 説明 |
児童と青年期 | ||
17~22 | 成年への過渡期 | 無力感・アパシー・離人感 |
成人前期 | ||
30歳の過渡期 | 焦燥感・彷徨い・無力感 成人の発達で重要な段階 |
|
40-45 | 人生半ばの過渡期 | 真の自己との折り合い キャリアプラトー・頑固 |
中年期 | ||
50歳の過渡期 | 内的・外的キャリアの理解 無意識な恐怖・40代の修正 セカンドキャリア |
|
60-65 | 老年への過渡期 | 死の受容・新たな生きがい 中心性の水準低下 |
成人、人生半ば、老年についてはキーワードを押さえておく!!
ユングのライフサイクル論
カール・グスタフ・ユングは、
「自分を知れば、他人も知ることができて、
人間関係・社会は、すばらしい共同体になれる」
という心理学を説きました。
また人生を1日になぞらえ、午前・正午・午後と
例えています。(下図)

最後に:理論は理論、そこの枠にハマる必要はない
キャリアコンサルタントの勉強の一環で
今日ご紹介しました。
理論を知っていることで、
特にキャリアカウンセリングをする上で、
クライアントの背景を予想することができます。
ただ、40歳だから「人生の正午」なので、
最大な危機だなと思い込むのではなく、
人それぞれ、やりたい事やできる事、価値観は違うものです。
思い込みをしないように、私も努めたいと
思っています。
本日は最後までお読みいただき、ありがとうございました。



引用:新版キャリアの心理学
キャリアコンサルティング理論と実際