こんにちは。アラフィフで一週一冊読書家でマインドマッパーのかわあつです。
今回、何度も読み直したい素敵な本に出会えました。
実際の事例が多く盛り込まれており、非常に読みやすい書となっています。
いきなりですが、みなさんは複雑とシンプルどちらを選びますか?
変化の多い時代=VUCA(ブーカ)時代と言われますが、そのVUCAの”C“は
Complexity(複雑性)が入っており、現代社会は複雑なシステムで成り立っています。
物事が複雑に絡み合ったこの社会を生きる上で本書では、
と記載されています。
1.今回読んだのはこんな本
内容:本文より引用
・世界の名門ビジネススクール…が教える、あらゆるムダと時間をそぎ落とし、成果を最大化する方法
・「ルールというものは複雑でなければいけない」と信じ込んでいる人がじつに多い。
・シンプルなルールは、あらゆる場面で有効である。かぎられたポイントに集中することによって、ビジネスにしろ、プライベートにしろ、成果を生みやすい。
・仕事であれ、私生活であれ、なにか結果を出したいと思うとき、あるいは問題や悩みを解決したいとき、ズバリ効果があるのは「シンプルなもの」だけだ。
10年前、得意先の件で悩んでいた時に、上司より「複雑に考えすぎ、シンプルに考えなさい」と言われたときに、衝撃が走った事を今でも覚えています。
この本を読んだきっかけ
・仕事上の意思決定を早くしたい。
・説明やプレゼンをする際に、要点を絞って相手にわかりやすく伝えたい。
・情報があふれている中で多数のINPUTもしつつ、取捨選択をしていきたい
・事実と私見をしっかりと分けて話せるようになる。
等々いろいろあるのですが、自分にとっても相手にとっても分かりやすい、シンプルな考えや行動は今後生きていく上で「必須スキル」であると思ったのが一番の理由です。
2.マインドマップで簡単要約

本文とマインドマップを時計回りで見ていただければ、理解が深まります。
一番上のアイキャッチ画像をクリック頂くとダウンロードもして頂けます。
(無断転載はお断りします。)
「シンプルなルール」の4大特徴
1.ルールの数は少ないほど良い。
これは良くわかる。成功するための十か条、とか言われてもそんなの無理と思います。
自分に課すルールでも、チーム作りのためのルールでも、多くても3点にまとめれば
なんか守れそうだなあと思います。多くより少なくがシンプル!!
2.使用者に合わせてカスタマイズ
毎晩、瞑想の時間を30分取るというルールを自分で作ったとします。
毎日大量の情報の波に飲み込まれている会社員であれば、
リフレッシュにつながるでしょう。
ただ、僧侶であったら??30分短すぎる・・・ということになりそうです。
チームでルールを作る際には、チームにあった目標をカスタマイズしましょう。
3.ルールは具体的に
読書を続けるためのルール・・・・どちらが守りやすいルールですか?
週に1冊は本を読む or 毎朝6時起床、1時間読書⇒結果週に1冊読めるようになる
4.柔軟性を持つ
一度決めたルールは変えません!!という強い意志もわからなくはないですが、
問題は物事が上手くすすむことが重要なのですから、見直しも可能としましょう。
具体的なルールで、「毎朝6時起床、1時間読書」と決めましたが、
※朝1時間の代わりに、寝る前1時間でも良い としても良いでしょう。
「物事を決断する」ための3つのルール
1.境界線ルール
もっとも基本的な意思決定のルール。二者択一の形で、「考慮するか」「排除するか」
ということですね。これは知らず知らずのうちにみんなやっている事です。
最近、私は賃貸マンション引っ越ししましたが、、、家を選択する上で3つルールを
決めました。
・宅配ボックスがあるか? ⇒なかったら辞める。
・無料のインターネットがあるか?⇒あったら考慮する。
・家の周りは夜間は静かか?⇒うるさければ、その物件はさける。
などなどです。チェックリスト
をつくると意思決定しやすいですよ。2.優先順位ルール
少ない資源を最大化したい、周りの関係者の意見が合わない時に有効なルールです。
代表的なものは「トリアージ」(識別救急)です。
大規模災害時における、救急病院での受け入れの際に患者さんの重症度を4段階に区別し、
(赤・黄・緑・黒)治療の優先度を決定し、救える命を救おうという試みです。
2005年のJR福知山線脱線事故の時に、トリアージが実践されており「兵庫医科大学病院」では緊急患者さんの受け入れの際、たくさんの命が救われました。
私は2016年に当時の救命救急センター長であった小谷穣治先生のお話を講演で直接お聞きする機会がありました。ひっきりなしに、運ばれてくる患者さんへの対応で大変だったこと。助けられる患者を優先的に選定した事や、ショッキングな画像も含まれていました。
これをキッカケに、日本全国にトリアージが広まることとなったのです。
ふだんの私たちの生活でも、多数の意見をまとめるには必要なルールといえます。
3.停止ルール
意思決定の上では「必ず引き時を決めておくこと」もシンプルなルールとしては大事な点と言えます。
例えば、結婚相手を決める際にも、「まだまだ素敵な人が会えるはずだ」「自分にぴったりの人はまだいるはずだ」といいながらなかなか結婚に踏み切れない人は多くいるだろう。
その結果、もうどうでも良くなり、生涯独身で過ごす人もいるでしょう。(もちろん独身が悪いわけではありません)
中学の時ワンゲル部で大汝山から剣岳を目指して縦走を開始した際にも、天候や時間のタイムリミットで下山した事を思い出します。引率した先生は、これ以上チャレンジしたら
危険であると判断したと言えます。
シンプルなルール作成で大事な事。
1.ルールは話し合いでつくるもの
チームのルールを作る際は、背景の違うみんなで意見を出し合い、決定することで
「自分が決めた」という当事者意識が芽生えます。また選択肢も多くなります。
2.エビデンスをルールに落とし込む
エビデンスがあることで、ルールを認識でき、守るための理由の納得性が高まります。
またルールを説明、共有しやすくなります。
3.人間以外のシンプルなルールを活用する。
自然界にもたくさんのルールが存在します。
アリや、蜂などの帰巣本能を製品化にしたのがi-robot社の「ルンバ」です。
4.他社のまねをする。
言い方は悪いですが、すでに世の中にある優れたしくみを「モデリング」することです。
例えば有名なNETFLIX社はアメリカ版のツタヤであるレンタルビデオ会社「ブロックバスター社」からヒントを得て、お店に行かずに郵送で返却できる仕組みを見つけ、
さらにはオンデマンドでの会社の位置づけを獲得し、大企業となっています。
5.経験をとことん活用し、価値観を大切にする。
かの有名なAPPLEの創業者スティーブジョブズは、徹底的にそぎ落としなシンプルな
デザインを目指しました。シンプルこそ創造性を生み出すきっかけとなったのです。
最後に・・あとは実践のみ
いかがでしたか?本書では「シンプルなルール」を活用した成功事例が
たくさん掲載されており、本当に参考になる図書です。
しかし実践となると・・・気になるスティーブジョブズの名言があります。(本書より)
「シンプルであることは、複雑であることよりも難しい。物事をシンプルにする
ためには、必死に努力して思考をクリアにしなければならないからだ。
だが、それだけの価値は絶対ある。なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、
山をも動かせるのだ」
さまざま資料を作る際に一番難しいのは、ページ数を増やすことより、
減らすことだと痛感しています。
このブログも3,000文字を超えてきました。良くないことかもしれません。
この本はシンプルなルールを実践するための、方法も詳しく書かれています。
気になった方はぜひ、読んでみてください。
長文で失礼しました。最後まで読んでいただき誠にありがとうございました!